鍛冶屋の造る楔(クサビ)

意外なナンバーワン

広島県で細々と鍛冶屋を営んでいる瀧川鉄工所ですが、

一応全国からの注文を承っております!

とはいえ、すごく古いソフトで作った手作りホームページの為、

非常に注文しにくい環境になっており、

お客様には大変ご迷惑をおかけしております。

しびれを切らしたお客さんが、

直接電話で注文されることもしばしばあります。

非常に申し訳ありません(泣)

ホームページを開設して10年以上経ったでしょうか・・・

これまでいろいろ全国に向けて発送してきましたが、

一番注文されたのは意外な物でした。

そうです、楔(クサビ)なのです。

楔(クサビ)とは?

鍬を柄にしっかり固定するための物です。

いくら鍬がよく切れても、柄との固定が甘くて

ガタガタするようでは使い物になりません。

なので鍬に柄を入れる時は緩まないように

クサビを使ってしっかり固定しています。

鍬と柄の隙間を埋めれば何でも良いのか?

と言われればそうではありません。

鍬の柄、木材というのは湿度の変化によって太ったり痩せたりします。

そのため、丁度いい平らな物を入れても

すぐガタガタしたり、抜けてしまったりします。

なので、テーパー(根本から先端まで少しずつ薄くなっていく)

でない物はクサビとは言えません。

手だけではきつくて入らないようなものを

ハンマーでしっかり打ち込んでやらないと効果はないのです。

www.takitetu.com

鍛冶屋として当たり前の事ですが、

自分の使うクサビは自分で造っています。

クサビ打ちは部品を造るというだけでなく、

鍛冶屋にとって大事な修行にもなるからです。


www.youtube.com


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ホームページを制作した当時、

まあせっかくなのでと商品一覧にクサビも入れてみたところ、

全国のいろんなところからご注文いただくようになりました。

時には500本まとめて注文いただいたこともあります。

鍛冶屋は思う

修理のために古い鍬をよく預かります。

悩み抜かれた結果だと思われますが、

固定する為にいろいろなものが打ち込まれています。

釘やボルトなど、効果のないものは柄の寿命を縮めるだけです。

クサビをいくらか持っておくだけで、

大分選択肢が増え、作業が楽になると思いますよ。