鍛冶屋の燃料問題

燃料今昔

瀧川鉄工所は大昔は粉炭を使って仕事をしておりました。

粉炭(ふんたん、fine coal)とは、粉状または細粒状の石炭のこと。これに対し、10-40 mm 程度より粗い石炭を塊炭といい、0.5 mm 程度より細かい石炭を微粉炭という。燃料として使われ、練炭の原料にもされる。(Wikipediaより)

そして、現在はコークスを使用して鍛造しております。

コークスKokscoke)とは、石炭乾留(蒸し焼き)して炭素部分だけを残した燃料のことである。骸炭(がいたん)[1][2]ともいう。(Wikipediaより)

こうした化石燃料を使用しながら、

三代にわたって鍛冶屋として口に糊してきましたが、

そのコークスも年々手に入れにくくなっています。

もともと儲かった記憶のない鍛冶屋ですが、

そろそろ冗談では済まなくなってきました。

今更設備を変更する余裕もないので、

現状の設備で使える固形燃料を探さないといけません。

そう思った事は今まで何度もあり、いろいろ調べてきましたが、

その都度【RPF】というものを見つけては希望を見出していました。

新型固形燃料RPF

RPF(Refuse Paper&Plastic Fuelの略)

分別排出基準に基づいた紙類、プラスチック類(塩ビ製品を除く)など産業廃棄物、一般廃棄物を主原料にした固形燃料。

発生履歴がはっきりしている、品質が安定している、発熱量のコントロールが可能、石炭の代替え燃料になる、などの特徴があります。

一般社団法人 プラスチック循環利用協会HPより

コークス並みの火力があり、かつ石炭より安価というなんとも魅力的な燃料です。

初めて知った時から一度は試してみたいと思っていました。

個人事業主の憂鬱

ただ、RPFを使用しているのは製紙会社鉄鋼会社石灰会社などの大きな企業で、

一般には取引されていません。

ウチのような個人事業主ではきっと相手にされないでしょう。

とはいえ、このまま潰れてしまっては一生の後悔です。

意を決して問い合わせ・・・

いえ直接製造元にアポなしで突撃することにしました。

電話やメールでは門前払いにされてしまうと思ったからです。

心配をよそに

製造元に伺い、現在の鍛冶屋の燃料事情を説明すると、

先方は快くRPFのサンプルを分けてくれました。

いや、ほんとにありがたい、感謝しかありません。

帰って、さっそく燃焼実験です!

RPFで鉄は焼けるのか

RPFを火床(ほど)に入れ火をつけてみます。

顔が焼けるほどの熱量!、なんともすごい火力です。

youtu.be

そして、鍬の爪ほどの鉄を火の中に投入してみます。

ごうごうと物凄い炎と熱、

火床のカバーが溶けてしまいそうな勢いです。

ですが、炎の中の鉄は一向に焼ける気配はありません。

追加でRPFを山盛り投入して火力を上げてもそれは変わらず、

真っ赤に焼けるどころか色が変わることすらありませんでした。

いろいろ試してみましたが、その後も結果は一緒でした。

やはりRPFはボイラーなどで使われる燃料用で、

金属加工には不向きなのでしょうか。

それともウチの設備と合わなかったのか。

とはいえ、試せた事は大きな収穫でした。

選択肢が一つ減り、

また状況は悪くなりましたが、

まだまだ鍛冶屋は諦めない!!!