春うらら

梅の花が散り始め、
我が家の庭にも春が訪れようとしています。

去年の夏にこの家に引っ越してきました。
家主不在の間にジャングルのようになった植木を
正月に大剪定してやっとお庭らしくなってきたところです。
時間さえあればあれやこれやと手入れをしていますが、
三月にもなってくると一気に雑草の芽が吹き出してきました。
草削りや、三角鍬で一気に削りたい所です。

ただ、我が家の庭は苔が命、そんなものは使えません。



最初のうちは手でつまんで引き抜いていましたが、
しばらくすると指先が痛くなってきます。
ただでさえひび割れで痛いので、
こんなことをやっていたら仕事に影響が出てしまいます。
何かいい道具はないものか・・・。
いままで様々な注文に応じて沢山の手鍬を造ってきました。
どんなものがありましたっけ、思い出してみます。
手鍬いろいろ

広い刃で一気に草を削り取ります。

広い面積を掘れるので、苗を植えるのに便利です。


側面の刃で草を削り取り、先端で打ち込めば根まで取れます。


しっかり打ち込めば大きな草も根こそぎ取れ、
ちょっとした中耕にも使えます。
一長一短
どれもよく切れて、便利な手鍬なのですが、
やはり打撃系のため、余分なダメージを与えてしまいます。
もっと苔に優しい手鍬はないものか・・・・。
なければ造ればいいじゃない!と、
いつものように鍛冶屋は静かに立ち上がるのでした・・・。
面から点へ
苔の中に生えた雑草を取る為の道具です。
そうなると指よりももっと細いものでなくてはいけません。
点で掴むといえば、
そう、ピンセットを造るのです。




鋼のピンセット誕生です。鋭利な先端にはしっかり焼き入れしてあり、
根本の厚みも調整して丁度よい弾力です。
これで片っ端から引き抜いてやるぜ!
と鍛冶屋は鼻息あらく家路につくのでした。
帰宅後に
早速試してみます。
そして、何度か使ってみてコツを掴みました。
まず、草の根元にピンセットを差し込みます。

細いので簡単に深く入ります。
丈夫なので少々ではびくともしません。
そして、テコのように草を浮かせてやると簡単に根からするすると抜けていきます。

そして、ピンセットを引き抜けば地面に傷はほとんど残りません。
これは便利!
苔を剥がした時の罪悪感からおさらばです。
最初に考えていた、『ピンセットだけでつまんで引き抜く』
というのはちょっと机上の空論で、あまりうまくいきませんでした。
やはり自分で使ってみるというのは大切ですね。
それから
今では苔庭の草取りはこのピンセットが必須になっています。
もう手放せません!
欠点といえば小さいので、
草と一緒に捨てかけた事が何度もあるということ・・・。