鍬が曲がってしまった!
よくあることです、畑や田んぼには石やら根っこやらいろいろ埋まっています。
あ、石がある!あ、根っこがある!と見つけてしまうと分かっていても手に持ってるもので処理しようとしてしまいます。それが、四つ鍬とか板鍬だと悲劇が起こります。
まさに悲劇ですね(泣)両端の爪がバンザイしています。曲げるのは結構簡単に曲がってしまうのですが、直すのはそう簡単にはいきません。
鍬の曲がりを直す
さてどうしましょうか?
この場合まずやってはいけないのはハンマーで叩いて直そうとすることです。鍬の材質がわからない場合はオススメできません。鍬全体がハガネ(鋼)で造られていた場合、叩いた瞬間爪が折れてしまう事があるからです。
また、ハガネでなかったとしても長年の使用で傷が出来ていて、叩いた衝撃で折れる事もあります。他にも理由はいろいろあります。私も曲がり直しの依頼はよく受けます。経験上見たらだいたいの材質は判りますが、よっぽどの事が無い限りはハンマーで叩きません。恐ろしくって(笑)
あと、ガスバーナーで焼いて直すというのは論外です。鍬には焼き入れ(鋼を高温で加熱し冷却することによって切れや強度を得る事)がしてあるので、、、(全く焼き入れしてないのもよくありますが、ここは焼き入れがしてあるという前提で!)バーナーで真っ赤に焼いてしまうとその熱で鍬の焼き入れが戻って切れが悪くなってしまいます。まだ、叩いて直した方がマシです。じゃあ、どうすればいいのか?
一般の方でも出来そうな方法と言えば・・・そんなときはやっぱりこれ!万力です!
これはうちにある万力ですが、一般的なのは
こんなやつですかね。できれば固定してある万力がいいです。曲がった部分のちょっと手前あたりをしっかりと挟んでゆっくり柄に力をかけながら曲がりを戻していきます。
ゆっくりですよ、ゆっくりと!材質がハガネであったとしても少しずつ力を加えていけばだいたい直っていきます。
ただ、この直し方をするには条件があります。
柄がガタガタしている場合は先に柄を固く留めてください。柄もそれなりに丈夫でないといけません。直している最中に『ミシッ』と柄が少しでも悲鳴をあげたらすぐに止めてください。柄が折れてしまったら、悲劇再びですよ(泣)
使ってグニャリと曲がるような鍬ならだいたいこの方法で直すことができます。ですが、爪が折れる、柄が折れるというリスクもあるということをお忘れ無く!もし直ったら次からは大事に使ってあげてください。
それでは皆さんよき鍬ライフを~!