斫りノミ(ピッグ・プルポイント・チゼル)の修理

斫り(ハツリ)用工具の修理

山のように積み重ねられている先の丸くなった斫りノミ(ブルポイント)

山のように積み重ねられている先の丸くなった斫りノミ(ブルポイント)

これは工事現場で使われる斫り(ハツリ)ノミです。

その大きさや形状によりピッグブルポイントチゼルなどと呼ばれています。

建物の解体現場などで、このように作業している方をみなさんも見たことがあると思います。

削岩機を使っている作業員

電動斫り機をつかっている作業員

この作業員の持っている電動斫り機削岩機の先端に取り付けてあるのが、

斫りノミ(ピッグブルポイントチゼル)などになります。

上図のように作業員が削岩機を使ってコンクリート床やコンクリート壁を壊す作業のことをハツリ作業と言います。

削岩機を使わずに、ノミ(タガネ)をハンマーで叩いてコンクリートを削ったり砕いたりすることもハツリです。

そして、その熟練の技術を持つ人達は斫り屋斫り工と呼ばれています。

うちのお得意様は農家の方だけではありません。

このような土木建築業、斫り屋の方にも昔からお世話になっております。

そして、今回も斫り屋さんからのお仕事。

地面に置かれた摩耗して丸くなったハツリノミ

何回も使っていると最初は尖っていた先端も摩耗して短く丸くなっています。

こうなる切れが悪くてなかなか斫り作業がはかどりません。

今回の依頼はこの丸く短くなった先端を尖らせてよく切れるように焼き入れ(熱処理によって硬度と粘りを加える事)をすることです。

尖らすと簡単に言いますが、特殊鋼で造られているため、

叩いただけではビクともしません。

まずは高温の炉に入れしっかり焼きます。

高温の炉に入れられた摩耗したハツリノミ

よく焼けたらベルトハンマーでおおまかに叩きます。

ベルトハンマーで叩かれている焼けたハツリノミ

そして、手で叩いてきれいに成形します。

金床の上でハンマーで叩かれている焼けたハツリノミ

ただ尖らせればいいというわけではありません。

折れにくく、長持ちするように成形するのはやはり親父の熟練の技術です。

金床の上でハンマーで叩かれている焼けたハツリノミ

形は整いましたが、このままではナマクラなのでしっかり焼き入れをします。

金床の上に置かれているハツリノミ

焼き入れの作業はいつも緊張しながら一本一本丁寧に入れていきます。

整然と積み重ねられている尖ったハツリノミ

丸かった先端が皆きれいに尖ってよく切れそうです。

実はこの仕事、関東の斫り屋さんからの依頼です。

最近は地元だけでなく県外のお客さんも増えてきました。

あるとき、一見の旅の斫り屋さんが飛び込みで持ってこられたとき、

後日に「おかげでよく仕事が出来た」

と言ってくれたのがうれしかったですね。

こういった一期一会の仕事は身が引き締まる思いがします。